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風信子

楽宴からの転載です。
 
谷村新司つんく♂
二人の楽曲を並べてみるとつんく♂の弱点が見える。
つんく♂の詞と曲は世界が具体的過ぎて、
あまりにも状況を限定したものになる
きらいがあるということだ。
言葉の力で、イマジネーションの広がりを奪うことが
ままある。
だからその曲に感情移入できるかどうかは、
曲によってばらつきができるということになるのだろう。
 
さて、「風信子」である。
あまりにストレートに表現された曲調に、初聴では面食らってしまった。
もしこの1曲だけならば、本ディスクを失敗作と受け止めてしまったかもしれない。
それを押し留めてくれたのがC/Wの「逢いたくて」と「初恋」だ。
いや、この3曲はこの並びであってこそ光り輝くのではないだろうか。
 
風信子」(ひやしんす)。
クラシックやジャズをスタンダードとするのなら、
まさしくこれはスタンダードと呼んでいいだろう。
いつものつんく♂の手法はトリッキーであり、そこに乗せられた松浦亜弥の世界もまたトリッキーである。
いつのまにか、その思い込みが浸透してしまっていたようだ。
「THE LAST NIGHT」や「×3」の楽曲群があったというのに。
ファンとしては大失態もいいところだ。
そこに放たれた真っ向勝負のストレート。
ストライクかボール球かは問題ではない。
結果として見事にこちらが振らされてしまったということだ。
これでは、ケチのつけようがない。
この曲の魅力の全貌を、一聴しただけでつかむことは難しい。
いや、ヘビーローテーション中の今も言葉にすることは不可能に近い。
「やられた」。
今はこう言って頭を垂れるしかない。
不思議な曲である。
 
正直に言えば、「風信子」よりも「逢いたくて」のほうが好みだ。
昭和歌謡の香りがするからかもしれない。
世代的にそれが好きということも関係しているだろう。
それに何といっても曲の閉じ方がうまい。
変にアクセントをつけたら、それでこの曲のムードはぶち壊しになる。
 
そして自分が夢見る大人びた世界に遊んだ松浦が、
現実の世界に帰ってきて思いをはせたのが「初恋」ではないだろうか。
下手に曲の尺伸ばしを図っていない。
余計な仕掛けもない、佳曲である。
 
最後に何よりも、こんな松浦亜弥も、同じ松浦亜弥なのだよと教えてくれた
谷村新司氏には絶賛と感謝の言葉を送りたい。