サヨナラのLOVE SONG

※楽宴からの転載です。
　
後藤真希の「サヨナラのLOVE SONG」CDであるが
……困った。
これは後藤自身のCDと評価すべきなのか、
それともミュージカルのミニサントラと
捉えるべきなのか。
「ミュージカル速報」を読むBGMとして
このCDを使用してしまったがために起きた現象である。
　
まずこの曲自体に、自ら想起させられるシチュエーションがいくつもあった。
個人的なことなので詳しくは書かないが、
本気の恋をすることのできなかった自分自身の無念が投影されているかのようで、
琴線どころか地雷を踏みまくっている。
もうこうなると点数のつけようがない。
　
しかし、そんな個人的な事情で点数づけを放棄するわけにはいかない。
そこで前述したミニサントラとしての側面を考えてみる。
私はずっとアニメや特撮、あるいはそれ以外も含めてサントラというものを聴き続けてきた。
現在、オリジナルの曲を使用順に忠実に収録することがサントラ盤のありかたのひとつの流れとして存在している。
「ヤマト」然り「９９９」然り「ガンダム」然り。
それからすると、この曲構成にはいささかの異を唱えたいと思う。
いや、CDというのは基本的にRAMであるから、曲順など自分の好きなように変更できる。
しかし自分としては、やはりオリジナルの構成を尊重したい。
私はランダム再生やプログラム再生というやり方を潔しとしない。
だから出てきてしまう発想なのだろうけれど。
　
結論を言えば、３曲目の「ジュニアLOVE。」は要らなかったのではないだろうか。
一見サービスのように思えるこの曲が、流れを阻害しているように感じられた。
昨年のミュージカル「けん＆メリーのメリケン粉オンステージ」のように
サントラと主題歌とを分離しておくほうが、このCDの完成度を高めることにはならなかっただろうか？
もちろん戦略としていろいろとあるだろうことは承知の上であるが、
私はC/W「DANCE DANCE DANCE」だけでCDとしては完成していると思う。
曲が素晴らしいだけに、構成に引っかかりを感じさせられたのは残念だった。
（2004/03/17記）
　
3/25追記
異論はあるかと思いますが、どうせならBanのCMソングでも入れてもらったほうが
よかったかと思います。
　
3/30さらに追記
なんかハワイで聴いているうちに、
これでよかったんだという気になってしまいました。
微妙だけど、これもアリかなぁ、と。
　
5/13さらに変更。
このCDは４曲目の「サヨナラのLOVE SONG（Instrumental）」まで含めて聴いてください。