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ルパン三世 カリオストロの城(2年前の転載)

公開当時は人気が低かった。
正直私は劇場でこの作品を見ていない。
それが残念でたまらない。
 
私にとって『ルパン三世』のイメージとは、旧ルパンにとどめをさす。
誰がなんと言おうと、世間のイメージがどうであろうと、旧ルパンの前に旧ルパンなく、
旧ルパンのあとに旧ルパンなしなのだ。
……あ、旧ルパンの前にはパイロット版があるか。(っていうお約束なボケ)
だから、旧作の演出を担当していた宮崎駿の監督作品であるとはいえ、
カリ城にはどこか違和感がつきまとっていた。
ルパンの牙が、どこかにいってしまったのではないかと感じていた。
私にとってカリ城のルパンは、ルパンであってルパンではない。
 
新ルパンになるともう、ある時期から私は一切拒否をしている。
どうも好きになれない。
決して新ルパンが『悪い』のではない。
私が『好きになれない』のだ。
 
新ルパンに関しては、こんな話がある。
最終回で偽のルパン一味が出てくるが、実はあれ、あの回だけではないという。
どういうことなのか。
新ルパンとは、ルパンの名を騙った連中がやっていたことであって、
それを最終回に旧ルパンのメンバー(=本当のルパン一家)がやっつける話なのだという。
これは公式のものではない。評論本やファンの間で語られているネタのひとつである。
しかし正直なところ、私はこのネタに飛びついている。
そのくらい新ルパン(と、その世界観を継承している続編)には違和感があるということだ。
 
言うまでもないことだが、カリ城は作品としてよくできていると思う。
もちろんあらさがしもできるし、今となっては時代遅れな部分も散見される。
それでも名作と呼ばれることに異存はない。
ただしだ。
ルパン三世』としてはよくできているのだろうか?
私は否と答えていた。
世界観は旧ルパンに連なるものだが、どうしてもそこに年老いた感じを見てしまう。
若者のアナーキーさという部分では、ちょっと違っているのではないかと思っていた。
非情に徹していたはずのルパン三世が、果たしてクラリスのために働こうとするだろうか?
 
先日、何度目かの鑑賞をした。
いや、何度ではないだろう。少なくともフタケタはいっている。
あるいはもっとかもしれない。
気がつくと、そのくらいfavoriteといえる作品になっていた。
 
劇中でのルパンの年齢はどのくらいなのだろうか?
10年以上前の、ひとりで売り出そうと躍起になっていたルパンは、おそらく20代半ばくらいか。
とすれば、カリ城では30代後半くらい。
(ちなみに昭和一ケタの銭形警部は、40代後半くらい?
……つーか、あいつら本当はいくつなの?ってのはさておき)
とにかくルパンに関してはそんなものかということにしておく。
これに対して、明らかに年齢のわかっている人物がいる。
クラリス・ド・カリオストロ
17歳だという。
さて、ちょっと考えてみたいことがある。
ルパンにとって、クラリスは恋愛の対象となりうるだろうか?
よくわからない。
だから自分がルパンだったらと考えてみる。
私もいいかげん30代も半ばになっているので、ルパンと同世代だということにする。
自分の目の前に17歳の女の子がいて――とりあえずそのあたりの世代っていうと、
石川梨華とか吉澤ひとみとか後藤真希とか、彼女らが恋愛対象になるのか?
結論を書いてしまう。ならない。ゴマキペンギン物語を見て『わはは』と笑いはするけれど、それだけだ。
ごっちんと結婚したいと考えるかというと……考えませんな。
ということは、やっぱりあの辺と結婚しようと考える中年男がいるとしたら、
私の基準では立派にロリコンと呼んでいいと思う。
伯爵はロリコンであり、ルパンはまっとうな精神の持ち主ということになる……かな?
少なくともルパンがクラリスを助けようとすることに対して、変な下心がないということは、
自分を基準に考えてみてありえないことがわかった。
クラリスを抱きしめようとして抱きしめないのは、気持ちはわかる(笑)。
(ひとりごとだけど……ハタチすぎてる女の子だったら、私もわからんぞ。
そもそもトシがどうとか収入がどうとか言ってるうちは恋じゃないよ、それ)
 
しかし、もし自分がある少女との間で、過去にルパンとクラリスのような接点があって、
そして10年以上の時を隔てて再会したら……そう考えると、ルパンのあの行動もよくわかるのだ。
それは単なる恩返しの域を超えると思う。
しかも、少女の前では決していい人を演じようとは思わない。
思わないから『私も連れてって……泥棒はまだできないけど、きっとおぼえます!』と言われたら
連れて行くことはできないのだ。
いや、いい人というのは世間一般におけるいい人の意味ではなく、彼女にとってのいい人ってことで
……だからルパンは、彼女の前では分別くさい大人を演じてみせるしかない。
もしルパンがクラリスではない、普通の女の子と出会ったとしたら、口説くくらいのことはすると思う。
しかし相手はクラリスなのだ。
ルパンに下心はない。
でも、ルパンはクラリスに恋をしている。
それだからこそ、好きだから口説くということができない。
変な言葉だが、クラリスはルパンにとっての良心なのだろう。
ということを考えたとき、ルパンという人間は随分と……。
これ以上は言わない。
ひとつ言えるのは、中年男は割とロマンチストだということだ。
ルパンは永遠の少年なのだと思う。
 
そんなことに思い至ったとき、私の中では旧ルパンとカリ城が矛盾しないものになった。
『こんな作品もあり』だったのが『これこそある意味ではルパンの本質だ』と感じたのだ。
人の考え方というのは、そうそう固定できるものではない。私の考え方も、日々変わっている。
『四十にして惑わず』というが、惑うというのは若さの特権かもしれない。いや、惑わないのは、
柔軟な考え方ができなくなったから、新しい考え方を吸収できなくなったからとも捉えられる。
ルパンのライフスタイルがああなのは……自分のライフスタイルも振り返ってしまうのだが
……全然老いていないということなんだろう。
いい加減年相応になりたいとは思うが、何しろ30過ぎて学生に間違われるようなやつなのだ、ワタシという人間は。
 
ところでもし2〜3年後にルパンとクラリスが出会ってしまったら?
……わからない。少女ではなくオンナと出会ってしまったら、そりゃ保証はできません。
とはいうものの、峰不二子と永遠の追いかけっこをしてほしいとも思うけどね。
あ、違う、不二子とは結婚するんだよ、ルパン小僧がいるし。(あれもパラレルワールドかもしれないけど)

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