この手の番組としては良くできていると思った。
「鬱ってああなるの?」という疑問を持った人がいるかもしれないが、リアルでああなるよ。
回復したと思い込んで、休職前の仕事をやって3日で再発とかよくある話。
私に言わせれば、最後に登場した会社以外は、企業の取り組みも病気になってしまった社員の生活も
共になっていない。
まあ「鬱になったら社会からはじき出されて居場所がなくなる」っていうのは事実です。
サイアク自殺しか解決法は残っていません。……ふざけて言ってるんじゃないぞ。
ただ、あの番組で伝えてほしかったことがある。
それは社員一人を育てるのに最低で数千万円という投資が必要であり、
鬱病による休職や退職で社員を失うのは、人材のみならず、その投資金額をも失うことであるということ。
しかもそれをカバーするために新入社員を入れたら、またまた数千万円の投資が必要になるという、
とんでもない事実が待っているということだ。
それを考えたら、過剰労働とかおかしな組織改造とか、ましてやセクハラ、パワハラ、モラハラが
組織にとってどれだけ害悪なのかがわかるのではないだろうか。*1
それにしても無茶というか愚かというか。
あのレベルの機械を、通常納期が180日かかるところを90日で作れって?
発注元の責任者(おそらくは生産技術)に対して損害賠償請求起こせるね。
労働基準法を大幅に逸脱した作業が強制されているはずだから。
おそらく勝てるよ。
……それ以前に社員に労働基準監督署とか労働局とか人権擁護局とかに駆け込まれて、
内情を全部ばらされないように、せいぜい気をつけなさいよ(笑)。
*1:ハラスメントによって人材が辞める、ということは、組織にとって数千万円の投資をした財産が消えるということになる。つまりは、たとえばセクハラをやった人間は会社に対して数千万円の損害を与えているということにならないだろうか? これは懲戒解雇の理由にはならないのだろうか? 現に某大学の教授や准教授はハラスメントが原因で懲戒解雇されているではないか。その辺、どうお考えですか、企業の人事担当の皆さま?