※このページはGoogle Chrome、uBlock Origin、画面サイズ(ピクセル)1920×1080、色温度9300Kで表示確認をしております。

※本文中の画像に関しては、制作会社、肖像権者、テレビ局、所属事務所等に著作権があります。

※本日記での画像使用は著作権の侵害を意図したものではありません。

※登録内容に問題がある場合は、プロフィールのアドレスまでご連絡ください。(こちらの状況によって返信が遅れる場合があります)

※「名無し」、「通りすがり」等の捨てハンでメッセージをいただいても基本的に削除します。

※意味不明なコメントをいただいても承認しません。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーション(アフィリエイト)を含みます。ご了承ください。

●This page has been tested with Google Chrome, uBlock Origin, screen size (pixels) 1920 x 1080, and color temperature 9300K.

●All images in this document are copyrighted by the production company, portrait right holders, TV stations, and their offices.

●The use of images in this diary is not intended to infringe any copyrights.

●If you have any problems with your registration, please contact me at the address in my profile.

(Reply may be delayed depending on the situation here)

●If you send us a message with a "nameless" or "just passing by," we will basically delete it.

●Comments that cannot be determined to be of normal mental status will not be approved.

●This blog contains promotional (affiliate) links to products and services. Please be aware of this.

劇場版「宇宙戦艦ヤマト」

来週TBSで放送するんだと。
日テレでもフジでもなくTBSで。
局に見捨てられたのかねえ、やっぱり。(見捨てられたからTBSと組んだのかな?)

EMOTION the Best 宇宙戦艦ヤマト 劇場版 [DVD]

EMOTION the Best 宇宙戦艦ヤマト 劇場版 [DVD]

では「宇宙戦艦ヤマト」という作品がどのようにして成立したかを書きましょう。
内容に関してはいちいち書くのがめんどくさいので、参考文献だけ書いておきます。
本屋で探すか、国会図書館に行って実物を読んでくるかしてください。
 
「企画・原案:西崎義展」というからには、西崎が「ヤマト」のアイディアを出したはずである。
あるとき藤川桂介のところへ西崎が相談にやってきた。
戦艦を使ったアニメをやりたいからとのことであった。
が、藤川は「それではウケない。戦艦を空に飛ばすくらいのことをしないと」とアイディアを出す。
かくて西崎の「戦艦を空に飛ばせる」というアニメの原案が生まれた……えっ、何それ?
そうなっちゃうの? そうなっちゃうんだよ、西崎とヤマトヲタの論理によると。
藤川桂介「アニメ・特撮 ヒーロー誕生のとき」参照)もっとも西崎自身は「戦艦が空を飛ぶ」ことは自分のアイディアではないと明言している。
が、同時にこのアイディアは戦前の空想科学小説を体験した世代に共通のもので、
誰が考えたものかは言及していない。
……じゃあ藤川桂介の立場はどうなるのだろう?
(「宇宙戦艦ヤマト全記録集」を参照)
そして西崎の依頼でふたつの企画が作られる。
ひとつは藤川の「宇宙戦艦コスモ」、もうひとつが豊田有恒の「アステロイド6」である。
特に「アステロイド6」は小惑星を宇宙船に改造したこと、謎の宇宙人ラジェンドラ星人によって地球が
放射能汚染され、人類滅亡まであと1年と迫ったこと、そのための放射能除去技術が
イスカンダル星にあることなどをこの段階ですでに描いている。
ロマンアルバムエクセレント54「宇宙戦艦ヤマトパーフェクトマニュアル2」を参照)
これらふたつの企画が統合される。ストーリー的には「アステロイド6」が、
キャラクター的には「宇宙戦艦コスモ」が事実上の原案となっている。
しかし、この段階ではまだ「宇宙戦艦ヤマト」は誕生していない。
企画が進められるうちにスタジオぬえによって、アステロイドシップがデザインされる。
「まるで戦艦三笠だな」「いや、長門だろ」「だったらいっそ大和にしよう」
……こうしてタイトルは「宇宙戦艦ヤマト」になった。ウソではない。
(「ガンダム者」参照)
ガンダム者―ガンダムを創った男たち

ガンダム者―ガンダムを創った男たち

そして豪華な企画書が作られる。その内容は(ry
(「宇宙戦艦ヤマト全記録集」を参照)
ここで初めて松本零士が登場する。最初はキャラクターと美術デザインのみの依頼であったが、
これではアニメにならない、自分の好きなようにやらせてくれとストーリーまで考えてしまう。
これが全51話分の松本メモ(「ガンダム」の富野メモみたいなのが出てきたぞ、おい)であり、
キャラクター設定メモであり、大航路図であり作戦区図標(原文ママ)であり、ガミラス星人脈図であり、
外宇宙自然設定原図である。
ロマンアルバムエクセレント54「宇宙戦艦ヤマトパーフェクトマニュアル2」を参照)
結局企画書からはストーリーの骨子のみが残り、この松本零士のアイディアから
全39話の基本設定、航路設定が作られる。
(「宇宙戦艦ヤマト全記録集」を参照)
ここからマイナーチェンジが繰り返されて、放送局用のパンフレットが作られたりパイロットフィルムが作られたり
ということになるのだが、肝心の「ヤマト」の視聴率はあまりにも低く、早々に設定変更を余儀なくされて
海賊船とハーロックの設定は消え、さらに小マゼラン基地攻略のエピソードも削られることになる。
最終的に「ヤマト」は2クール26話で終了したのは周知のとおり。
 
まあ誰がアイディアを出したかを明らかにしたところで、それが何の意味を持つかというと
……たぶん持たないやね。
アイディアだって西崎の買い取りという契約になっていただろうし、(c)アカデミーとか(c)ウェストケープとか
付くのは覆らないだろう。
ただね、かつての「ヤマト」がそうやって作られていたにもかかわらず、これらの人を切ったり、
あるいは向こうから見限られたりした状態で作った「復活篇」がどういうことになるか、だね。
西崎さんはアイディアマンですから、とか言ってる人はこの経緯を知っているのだろうか?
ついでながらクリエーターとしての西崎義展の手腕がどのようなものなのか知りたい人は
「ヤマトよ永遠に ファイナルデラックス版」「宇宙戦艦ヤマト完結編 スーパーデラックス版」を
ぜひ読んでほしい。
それ以上は私の口からは言えません。