ロボットファンタジーものである、と思う。
が、今見るとロボットとファンタジーが融合しきれていない
とも感じる。
それは水牢に落とされるシルキー・マウの描写と
ダンバインの戦闘シーンとがイメージ的に乖離している
ような気がするからだ。
正直「東京上空」三部作を経て地上に舞台を移してから
「ああ、ダンバインはこのような話だったのか」と
思い知らされた感がある。
だから、この第1話は好きなものなのだが……何かが違うのかもしれない。
こうであるべきではなかったのかもしれない。
作画に関して言えば、このレベルのクオリティがシリーズを通して保てなかったのは口惜しい。
先に「イデオン発動篇」を見せられているから、どうしてもそちらと比較してしまうのである。
もし富野作品の中でリメイクしてほしいものを挙げろといわれたら、私は真っ先に「聖戦士ダンバイン」の名を出す。
ある意味残念すぎるのである。
そして、その残念さが今になっても見捨てられずにいる。
28年も前の作品を今になっても見なければならないという気分は、本当はあまりよいものではない。
作品がその28年という時間の重さを支えきれていないからなおさらだ。
それでも「ダンバイン」を見てしまうというのは……やはり好きなのだろう。
バイストンウェルの物語をおぼえている者は幸せである。 私たちは、その記憶を記されて、この地上に生まれてきたにもかかわらず、 思い出すことのできない性を持たされたから。 それゆえに、ミ・フェラリオの語る次の物語を伝えよう……。
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