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ライントランス導入に失敗する理由

 
というものを考えてみた。
今回JensenのISO-MAXを導入するにあたって私が気をつけたのは基本的にはひとつしかない。
 
「周波数特性がフラットになること」。
 
まず、普通に市販されているライントランスの周波数特性がどうなっているかを考える。
大半は20Hz〜20kHzとか30Hz〜30kHzという数値が記載されている。
実はこれでは大問題になる。
というのも、このような数値が限界では、どう考えても可聴域(20Hz〜20kHz)における周波数特性がフラットになるはずがない。
ひどい場合には10kHzですでに-1dBという、だら下がりな特性になっている場合もある。
「たかが-1dBでしょ?」
いや、たかが、じゃないんだ。イコライザーでそれぞれの帯域を調整して音の聴き比べをやってみればわかるが
1dBの変化というのは非常に大きい。たとえば高音域を1dB上げたり下げたりしただけで音がシャリシャリと聴こえたり
こもった感じになるという変化が現れる。
周波数特性のカーブが音に与える影響はかなりシビアなのだ。
そしてこの手のライントランスは特性のカーブがカマボコ型である。中音は出ているが高音低音は出ない。
だから聴くとレンジが狭く感じて、昔のラジオを聴いているかのような気分になる。本当はそれではいけないのだが。
もちろん結線している信号のラインにトランスが入っているから、ノイズはカットされて
イントランスの目的である「アナログっぽい音」は実現されるが、これと「出てくる音のレンジが狭い」のは別の問題だと思う。
実際今のところうちでは「レンジが狭い問題」は発生していない。
(実は最初発生していたが「ある対策」で解決した。「ある対策」については企業秘密)
イントランスを選ぶにあたっては最低限、可聴域において周波数特性がフラットであるものを選ぶことが重要だ。
 
実は恐ろしい問題がもう一つある。
トランスの周波数特性というのは、接続する機器のインピーダンスによって変化するのだ。
そもそもインピーダンス自体が exp[jωt] のような格好で記述される周波数の関数であり、
インピーダンスと周波数は相互に関係し変化しあうものである。(と認識しているが違っていたらごめんなさい)
具体的にどうなるのかというと、入力側の機器のインピーダンスが低めだと出てくる音は低域が強くなる傾向がある。
逆にインピーダンスが高めだと低域が弱くなる。
今度は出力側機器の場合。インピーダンスが低めだと高域が弱くなる。
逆にインピーダンスが高めだと高域が強くなる。いや、強いどころかインピーダンスが高すぎの場合高域の曲線が暴れだす。
周波数特性のカーブは、高域に不自然な山ができるのだ。
特性のあまりよろしくない安価なトランスを購入した上でこのような変化が起こることを予想して
フラットな特性になることを狙ってみる、というやり方もあるが、
はっきり言って私の知る限りそれを可能にするノウハウは表に出ていないので、
やるとなったら試行錯誤に相当の時間と金が必要だろう。
だったら最初から、ある程度高価であっても素性のはっきりとしたトランスを購入して、
周波数特性をいかにフラットに保つかを考えるほうが手間も時間もかからない。
現実には入力側はあまり考えなくてもいいと思う。基本的にトランスなしでの機器間の接続は「ロー出しハイ受け」なので
入力側はそのまま接続して問題ないだろう。気をつけなければならないのは出力側だ。
トランスの出力インピーダンスに比較して、機器の入力インピーダンスが10kΩであるとか50kΩであるとか、100kΩであるとか
という高すぎる状態にあるのはざらだ。しかし高すぎると高域が暴れてキンキンした音を聴かされる羽目になる。
そこでトランスの出力端子にパラレルに抵抗を入れてやって、見かけ上の接続抵抗を下げてやる。(という小細工をする)
これでなんとかトランスの周波数特性の(特に高域における)暴れを抑え込もうということだ。
本来なら製品としてのライントランスには、このような調整のできるダイヤルであるとか切り替えスイッチがついているべきだと思うのだが
それすらない製品も数多い。そして評論家やショップ店員に言われるがまま取り付けてみて
期待していたのとは全然違う音が出てきて「騙された」と言う。
……おおむねこんなパターンじゃないのかな。
せめて自分で抵抗の調整くらいはしてみても罰は当たらないんじゃないかな……。
「つけました」「ダメでした」だけじゃ、「私は使いこなしもできない愚か者です」って世間に公表して回ってるようなもんじゃないか。