昔むかし、あるところに「リュウ」という雑誌があったが、
時代のあだ花のように、いつの間にか廃艦……じゃねえ、廃刊になった。
別にその後記念艦として残されるなんてことを国会で伊武雅刀が決めたわけでもなかったので、
いつの間にやらみんな忘れていった。
そして、時に西暦2006年。
「リュウ」は再び不死鳥のごとく蘇ったのだった!
が、別に感慨などなく、私の目当ては寡作で知られる流れ星超一郎安永航一郎のマンガにしかなかった。
……なんかどさくさにまぎれて、この前まで「冥王計画ゼオライマー」の続きまで掲載されていたが
どーゆー雑誌だ!
それはともかく、ほかのマンガまで見ている余裕なんぞなかったというのが正直なところで、
表題のこのマンガに気づいたのは数か月前だった。
主人公は40歳のオヤジである。それが会社を突然辞め、社会の底辺から社会復帰を目指すマンガである!
……と、最初読んだときには勘違いしていた。
そう、そう考えるのは勘違いなのである。
第1話からきっちり読めばわかるのだが、この40歳妻子持ちのオヤジは、ただのヲタクなのだ!
ヲタクが失業して社会復帰?――ありえんだろ、そんなの!
そう、早い話がこれもヲタクマンガだったのだ。
五十嵐浩一って、もっとまともなマンガを描く人間だと勝手に思い込んでいた。
なぜかといえば……私は少年画報社のマンガにはひどく疎いのだ。
松本零士とうかつ賢治中津賢也しか読まないのだから、知っているはずなかろう!
そうしたら、オヤジは社会人になったことをきっかけにヲタク道からすっぱりと手を切り、
一般人のふりをしていただけのマンガだったときたもんだ!
しかも中学生の娘がメイド喫茶でバイトって……。
あ゛ー、読んでるこっちが社会復帰できそうにないようなマンガだったのである。
やばいな〜、なんでこの手のマンガばっかり目に付くんだ! なんでこんなのばっかり引き寄せてしまうんだ?
もうだめぽ。
- 作者: 五十嵐浩一
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/09/20
- メディア: コミック
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