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「魔法のプリンセス ミンキーモモ」

なぜか思い立って、昔テープに録画してあったのを
ダイジェストで鑑賞する。
やはり「大いなる遺産」と「お願いサンタクロース」は傑作だなあ(涙)。
作画スタッフ見てると渡辺浩とか長谷川桂子とか、
松下浩美とか只野和子とか伊藤久美子とか、
なにげにすごいじゃないか!
でもって「夢のフェナリナーサ」は全部見た。
衝撃的な「最終回」。
「モモが人間に生まれ変わらなければいけない」必然性というのは、
たぶんもう誰もが承知していると思う。
では、なぜモモは死ななければいけなかったのか?
というより、モモを殺したのは誰か?
首藤剛志湯山邦彦?大野実?スポンサーのオモチャ会社?
……そういうことじゃない。
人間が夢や希望を持とうとしない限り、モモがいくら頑張ったところで、
フェナリナーサが地球に降りてくることなんかありえない。
人間たちが夢や希望を持とうとせず、そんな役割を全部モモに押し付けていたからこその結果が
モモの死ではないのだろうか?
あるいは人間の業と言ってもいいかもしれない。
それらをすべて背負わされて、殉教者のように死んだのがミンキーモモであるとするのなら、
モモこそは現代のキリストではないだろうか。
……いや、別に新興宗教ミンキーモモ真理教」を作ろうって話じゃない。
結局、夢や希望を持てない社会を作り、それが当たり前だとして生きてきた人間たち全部に
モモの死の責任があると、今でも私は信じている。
みんなが夢や希望を持てる世界を作ること。
そんなことさえできない大人ってなんなのだろう?
バブル崩壊後顕著になってしまった、幸せと金とは等価値であるという考え方。
拝金至上主義ともいえる考えの中で生きる大人たち。
それを見て子供たちがまともに生きようと決意するだろうか?
 
とはいうものの、「ミンキーモモ」自体はもともと夢の世界の女の子が現実に押しつぶされて
再び眠りにつくというお話であったらしい。
現実の持つ残酷さというか不寛容さというか、それは薄々感じていた。
そんな現実の中に夢の世界が降りてくるなんてありえない話だ。
ありえないけど、信じてみたかった。
ほかの人はどうだか知らないが、少なくとも私は現実に対するアンチテーゼとしての「夢」を描く物語だと
捉えていたし、だからこそこの作品に夢中になった。
そして……今現在の現実の私は、夢と現実との間に折り合いをつけることに成功しているのだろうか?
甚だ疑問である。
 
そんなに「ミンキーモモ」という作品は違っていたのか?
違う。
東映魔女っ子ものが「月光仮面」だとすれば「ミンキーモモ」は「ウルトラマン」。
東映魔女っ子ものが「マジンガーZ」だとすれば「ミンキーモモ」は「機動戦士ガンダム」。
そのくらい違う。
 
現実と空想の狭間で生きるモラトリアム的な人間にとって、今の世界が非常に生きにくいというのは
説明するまでもないだろう。
それでもやっぱり生きていくには現実を見るしかない。
でも、こんな言葉だってあるじゃないか。

「タフでなければ生きていけない。そして、やさしくなければ生きていく資格がない」

少なくとも生きていく資格だけは失わずにいようと思うのである。